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ベトナム株 資産運用

ベトナム株の状況(3/11 5週連続購入以来最安値更新は免れたものの…)

こんにちは、エムケーワイです。

ロシアのウクライナ侵攻から2週間以上が経過し、深刻度は日に日に増しています。軍事施設以外もロシアの攻撃対象となり、子供を含む一般の人々が犠牲になっています。西側諸国はロシアに対して厳しい経済制裁を行っていますが、侵攻を止めるには至っていません。また、停戦に向けたウクライナとロシアの協議も両国の要求の隔たりが大きく平行線をたどっています(ロシアが無条件に即刻停戦するべきなのですが…)。

ロシアは国内の情報統制を厳格化し、ロシアに都合の悪いニュースを「フェイクニュース」とするだけでなく、政権の意に反する報道を行った場合、最大15年の禁固刑を科す法律を制定しました。これにより海外メディアはロシアからの一時撤退を余儀なくされ、ロシア国民は大本営発表しか見聞きすることができなくなってしまいました。しかし、ロシアがこのような行動に出たのは、いわゆる「特別軍事作戦」の実態を国民に知られたくないと考えていることを示しています。また、若い人を中心にSNSで海外の情報を入手することはできるようですし、海外に住む家族や知人、友人から侵攻に反対するメッセージが届いているはずです。今のロシアで反対運動は難しいと思うので、どうかこのような情報やメッセージに触れて、せめて「特別軍事作戦」が独立した主権国家への侵略であることを知って欲しいと思います。

21世紀に入って20年以上が経過して、このような暴挙に出る国の指導者がいることが信じられません。また、その指導者が国連の常任理事国の大統領であることにやりきれなさを感じます。国連は最早あてにできませんが、国際社会の粘り強い働きかけにより、1日も早くこの理不尽な侵攻が止まり、平和的に解決されることを願ってやみません。

では、ビナミルク株価の報告です。

1. 3月11日の終値

ビナミルク株価の今週末終値は78,000VNDでした。先週末終値からは100VND上昇しましたが、実質横ばいですね。なんとか5週連続下落、そして5週連続購入以来最安値更新を免れましたが、とても一息つけるような状況ではありません。

先週は水曜日から3日続落し、先週末終値は78,000VNDを割り込みました。今週前半も悪い流れを断ち切れず、月曜日に77,000VNDを割り込むと、水曜日の終値は75,000VNDに迫りました。ここまで6営業日連続下落となり、その間の下落幅は4,000VNDを超えました。ウクライナ情勢もあり、更に下落するのではないかと思われましたが、木曜日に反発して一気に77,000VND台に乗せると、金曜日も続騰してなんとか78,000VNDを回復しました。

平時であれば来週の動きに期待したくなるところですが、ロシアのウクライナ侵攻が止まない状況では、全く楽観視することができません。しかし、さすがに売られ過ぎだと思うので、そろそろ反発するか、せめて下げ止まって欲しいところです。

約定日(2020年8月19日)から3月11日までの株価とVND評価額の推移をグラフにすると下図のようになります。株価は左目盛、VND評価額は右目盛です。2020年9月25日までの株価は、無償割り当てによる調整はしていません。

ビナミルク株価とVND評価額の週末終値は実に5週間ぶりに先週末終値から上昇しました。しかし、株価の上昇幅はわずか100VNDで、全く喜べる状況ではありません。せめて下げ止まって欲しいところですが、テト休暇前も下落が一服した後、テト休暇明けに再び下落サイクルに突入しており、今回も同じ展開になる可能性は低くないと思われます。

ただ、VND評価額は購入以来最高値から既に2/3近くまで減少しているので、ぼちぼち底を打って欲しいというのが正直なところです。ベトナム有数の大企業の株価が1年以上にわたって下がり続けるとは予想していませんでした。

日経平均、NYダウ、VN指数を含めた動きは下図のようになりました。

今週の日経平均の週末終値は25,162.78円でした。先週の投稿で『来週は日経平均の25,000円割れも視野に入れておく必要があるかもしれません。』と書きましたが、ほぼそれに近い結果になりました。先週末終値から822.69円急落し、これで4週連続下落です。2020年10月23日終値に対するパフォーマンスは、先週から3.5%下落して107.00%となり、遂に110%を割り込んでしまいました。週間の動きとしては、月曜日に窓を開けて下落し始めると、終値は25,221円まで下がりました。火曜日は更に下落し、終値は24,790円と節目の25,000円を割り込みました。水曜日も踏ん張ることができず、終値は24,717円まで下落しました。ここまではウクライナ情勢の緊迫化で原油価格が上昇し、世界的な景気悪化への警戒が高まっていましたが、木曜日は一転原油増産期待から原油先物価格が下落し、日経平均は前日終値から一時1,000円を超える上昇を見せました。終値は前日比972円高の25,690円と、25,000円を大きく上回りました。しかし、喜びもつかの間、金曜日はアメリカ時間木曜日に発表された2月の消費者物価指数(CPI)が予想を上回る上昇となり、インフレ懸念の強まりから大きく反落しました。海外要因に振り回されて大きく上下する展開になりましたが、基本的には下落基調が続いています。ロシアのウクライナ侵攻は収束のメドが立たず、来週もウクライナ情勢に大きく左右される展開になりそうです。また、来週15日(火)~16日(水)のアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ率が決定される見込みで、そちらにも注目しておく必要があります。

今週のNYダウの週末終値は32,944.19ドルでした。先週末終値から670.61ドル下落し、こちらは5週連続下落となりました。週末終値は先週34,000ドルを、今週は33,000ドルを割り込み、着実に下値を切り下げています。ちなみに週末終値が33,000ドルを下回るのは昨年3月19日以来です。2020年10月23日終値に対するパフォーマンスは116.26%になりました。週間の動きとしては、日経平均と同様の動きを見せました。月曜日に先週末終値から800ドル近く下落し、あっさり33,000ドルを割り込むと、火曜日も続落して終値は32,632ドルになりました。日経平均と同じくウクライナ情勢の緊迫化と原油価格の上昇が下落の要因でしたが、こちらは日経平均より一足早く水曜日に反発しました(終値が33,286ドルと、前日から650ドル以上上昇して33,000ドル台を回復)。しかし、木曜日に陽線を描きながらも反落すると、金曜日も上昇して始まったもののその後下落に転じ、2日続落で今週の取引を終えました。こちらも下落基調が続いています。来週FOMCを通過すると、利上げに関しては一旦悪材料出尽くしとなる可能性がありますが、ウクライナ情勢は深刻度を増しており、来週も厳しい展開になりそうです。

先週は世界の株価指数がじりじりと下落する中、週末終値がわずかながら前週末終値を上回り、1,500ポイントを回復する健闘を見せたVN指数ですが、今週は厳しい展開になりました。月曜日終値がわずかに1,500ポイントを割り込むと、火曜日は前日比で1.7%に迫る下落となり、終値は1,473ポイント台となりました。この2日間は大型株の売りが強まり、ビナミルクもしっかりその中に含まれていました^_^; 水曜日もマイナス圏で推移していましたが、大引けにかけて若干上昇し、終値は前日を0.03ポイント上回りました。しかし、この日もビナミルクは大きく売られました( ;∀;) 木曜日はロシアとウクライナの停戦交渉への期待と自律反発で1,480ポイント近くまで値を伸ばしましたが、金曜日は再び下落に転じ、週末終値は1,470ポイントを割り込んで1,466.54ポイントとなりました。先週末終値からは38.79ポイント下落し、2020年10月23日終値に対するパフォーマンスは152.56%になりました。さすがのベトナム市場も、深刻度を増すウクライナ情勢の影響を免れることはできないようです。

ビナミルク株価の2020年10月23日終値に対するパフォーマンスは70.91%になりました。今週は踏ん張りを見せましたが、外国人投資家の売りが続いているようで、今後も警戒が必要です。

2. 手数料込での損益

次に手数料込での損益を見てみます。

「ベトナム株を買ってみた!」で記載した通り、ビナミルク(VNM)株購入の際には税込みで1,320,000VNDの手数料がかかっています。

3月11日終値で手数料込みの損益を計算すると下表のようになります。

VND評価額は46,800,000VND、VND損益は-12,520,000VND でした。先週末終値からは60,000VND増加したものの、VND損失はまだまだ12,000,000VNDを大きく超えたままです。

円換算評価額は235,404円、円換算損益は-38,096円でした。先週より若干円高になったため、こちらは先週末終値から3,437円減少し、円換算での損失40,000円が近づいてきました。

損益率はVNDでは21.1%のマイナス、円換算では13.9%のマイナスとなりました。VND損益のマイナス幅は依然21%を超えたままです。

3. まとめ

ビナミルク株価の今週末終値は78,000VNDで、先週末終値から100VND上昇しました。ほぼ横ばいと言ってよい上昇幅ですが、実に5週間ぶりに前週末終値を上回り、5週連続での購入以来最安値更新を免れました。しかし、一時は75,000VND目前まで値を下げていたので、全く安心できる状況ではありません。

ロシアのウクライナ侵攻は止む気配がなく、今週も日経平均とNYダウの週末終値がそろって先週末終値から下落しました。日経平均は4週連続、NYダウは5週連続の下落で、かつともに先週よりも下落幅を広げました。西側諸国のロシアに対する強力な経済制裁により原油をはじめとする資源価格が高騰しており、当面は日経平均、NYダウだけでなく世界の株式市場にとって厳しい状況が続きそうです。来週15日(火)~16日(水)のFOMCでの利上げ幅にも注目です。

先週は3指数の中で唯一週末終値が前週末終値を上回り、1,500ポイント台を回復したVN指数ですが、今週はさすがにウクライナ情勢の影響を避けられず下落してしまいました。週末終値は一気に1,470ポイントを下回り、1466.54ポイントまで下落しました。ここの所1,500ポイントを挟む攻防が続いていますが、来週再び1,500ポイントを奪還できるか、それとも続落するのか注目されます。

最後までお読みいただきありがとうございました。