こんにちは、エムケーワイです。
NHKの報道によると、新型コロナウイルスのオミクロン株への感染は、11日(土)現在日本を含む世界の57の国と地域で確認されているということです。地域別ではヨーロッパの23ヶ国が最多で、次いでアジアが11ヶ国、アフリカが10ヶ国となっています。最初に発見されたのは南アフリカ共和国でしたが、北米、中南米、オセアニア、中東でも確認されており、瞬く間に世界中に広がりました。日本でも先週最初の感染者が確認されて以降既に10人以上の感染が確認されています。幸い「重症化の度合いはそれほど高くない」との報告があり、株式市場での過剰な警戒感は薄れつつありますが、感染がどんどん広がると改めて警戒感が強くなる恐れがあります。一刻も早く詳細が明らかになることが望まれますが、私たちは我が身を守るために、これまで通りの感染防止対策を継続することが大切ですね。
では、ビナミルク株価の報告です。
1. 12月10日の終値
12月10日(金)のビナミルク株価の終値は86,300VNDでした。先週末終値からは500VND上昇し、2週連続での週末終値の購入以来最安値更新は免れましたが、実質ほぼ横ばいですね。
今週月曜日は先週の悪い流れを断ち切れず85,300VNDまで値を下げましたが、その後は金曜日まで上昇、下落を繰り返す展開となりました。その結果木曜日に87,000VNDまで上昇しましたが、金曜日にはそこから更に上昇して行くことができませんでした。取引時間中ずっと87,000VND以下の状態が続き、結局前日比で700VND下落しました。株価の推移に勢いが感じられず、今年の残り3週間での底値圏脱出は厳しそうです。
約定日(2020年8月19日)から12月10日までの株価とVND評価額の推移をグラフにすると下図のようになります。株価は左目盛、VND評価額は右目盛です。昨年9月25日までの株価は、無償割り当てによる調整はしていません。
今週はわずかに株価が上昇したので、グラフ縦軸の下限値更新は免れました。しかし、年初から5月7日にかけての大幅下落以降底値圏での推移が続き、一向に上昇して行く気配がありません。年内にせめて90,000VNDは奪還して欲しいところです。
当然ですがVND評価額も5月7日に56,000,000VNDを割り込んで以降、一度も56,000,000VNDを回復することができていません。それどころかここ2週間は52,000,000VNDも割り込んでおり、とりわけ厳しい状況が続いています。
日経平均、NYダウ、VN指数を含めた動きは下図のようになりました。
日経平均は先週、国内で新型コロナウイルスのオミクロン株感染者が確認されたことを受け、2週連続下落となりました。しかし、今週はオミクロン株への過剰な警戒感が和らいだことで、月曜日こそ前日比で下落しましたが、火曜日、水曜日と2日連続で上昇して28,800円台後半まで値を上げました。木曜日には一時28,900円台に乗せましたが、先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)やアメリカの11月消費者物価指数(CPI)の発表を控えていたことから取引が膨らまず、28,700円台前半まで下落しました。続く金曜日も下落して始まると、取引終了にかけて下げを加速し、週末終値は前日比287.70円安の28,437.77円となりました。それでも先週末終値比は408.20円高で、3週間ぶりの上昇となりました。昨年10月23日終値に対するパフォーマンスは120.93%で、120%台を回復しました。先々週と先週で1,700円以上下落していたので、買戻しも入った模様です。オミクロン株に対する過剰な警戒は後退しましたが、国内での感染確認は徐々に増えており、来週はどのような展開になるか予想が難しい状況です。
NYダウは先週まで週末終値が4週連続下落となり、36,000ドル到達から大幅な調整を強いられました。しかし、今週は国立アレルギー感染症研究所・ファウチ所長のオミクロン株に対する発言や、ファイザー製ワクチンによりオミクロン株が中和されるとの試験結果の発表により、アメリカでも新オミクロン株に対する警戒感が和らぎ大きく上昇しました。月曜日に35,000ドルを突破すると、その後も連日陽線を描き、金曜日も290円近く下落した日経平均に付き合うことなく値を上げました。金曜日朝に発表された11月の消費者物価指数(CPI)は大幅に上昇しましたが、ほぼ想定内と受け止められ、買いが優勢となったようです。週末終値は35,970.99ドルで、先週末終値から1,390.91ドルも上昇し、再び36,000ドル台が目前に迫ってきました。 昨年10月23日終値に対するパフォーマンスも、先週から5%近く上昇し、126.95%となりました。NYダウは1年1ヶ月ぶりの大幅上昇を記録し、S&P500は過去最高値を更新するなど、再び力強さを取り戻しつつあり、来週火曜日、水曜日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)の行方が注目されます。
VN指数は先々週一時史上初めて1,500ポイントを突破しましたが、先週は1,480ポイント付近での推移が続いていたところ、金曜日に急落し1,450ポイントを割り込みました。この急落の原因はオミクロン株の感染拡大による投資家心理の悪化ということですが、ベトナムではまだ感染者が確認されていないので、特に明確な要因がなかったので、後付けしたような気がしないでもありません。今週は月曜日も大きく下落し、一時は1,400VNDを割り込みそうになりました。しかし、火曜日に月曜日の下落分を取り戻すと、水曜日、木曜日も続伸し、木曜日終値は1,467.98ポイントまで上昇しました。再び1,500ポイントに挑戦するかと思われましたが、金曜日は午後になって下落に転じ、週末終値は前日比4.44ポイント安の1,463.54ポイントとなりました。先週末終値からは20.22ポイント上昇し、昨年10月23日終値に対するパフォーマンスは152.25%となりました。新型コロナウイルスの新規感染者数は連日10,000人を超えていますが、一方で証券市場の11月の新規口座開設件数が過去最高を記録し、国内投資家の増加がVN指数の堅調な推移を支えているようです。
ビナミルク株価の昨年10月23日終値に対するパフォーマンスは、先週からわずかに上昇し78.45%となりました。上昇したとはいえVN指数の上昇率に比べると相変わらず寂しい上昇率です。
2. 手数料込での損益
次に手数料込での損益を見てみます。
「ベトナム株を買ってみた!」で記載した通り、ビナミルク(VNM)株購入の際には税込みで1,320,000VNDの手数料がかかっています。
12月10日終値で手数料込みの損益を計算すると下表のようになります。
VND評価額は51,780,000VND、VND損益は-7,540,000VNDで、先週から300,000VND増加しました。損失の8,000,000VND突破は免れましたが、正直それ程改善したようには思えません^_^;
円換算評価額は258.900円、円換算損益は-14,600円で、こちらも先週から5,618円増加しました。とりあえず損失が20,000円を下回ったので良しとします^_^;
損益率はVNDでは12.7%のマイナス、円換算では5.3%のマイナスとなりました。残念ですが、年内のプラス転換は諦めます。
3. まとめ
先週は各国の株式市場でオミクロン株による嵐が吹き荒れましたが、今週は「オミクロン株の重症化の度合いは、それほど高くない」との見方から警戒感が和らぎ、久しぶりにビナミルク株価、日経平均、NYダウ、VN指数の全ての週末終値が先週から上昇しました。これは10月29日以来のことです。ただ、そんな中でもビナミルク株価の上昇率は他の3指数より遥かに小さく、素直に喜ぶことができません。
オミクロン株による株式市場のパニックは一旦落ち着いたように見えますが、重症化はしにくいものの、感染力はデルタ株より強いということなので、感染自体は今後も拡大していくと思われます。その状況によっては、再び警戒感が高まるかもしれません。また、来週はFOMCが開催されますが、そこでテーパリングに関してどのような表明がされるかによって、その後の株式市場の動向が大きく影響を受けると予想されます。
最後までお読みいただきありがとうございました。